そぞ録゙

批評家になりたいわけじゃない人の作文練習です。

初めての歌舞伎夜話に

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行ってきました。

 

 

坂東新悟さん!

 

初めての歌舞伎夜話、チケットがどのペースで売れるのかもわからないのでとりあえず「たぶんこの日休みだと思う!そんな気がする!」ってだけでチケットを確保。

 

行ってきたってことはバッチリ休みでした。これ私呼ばれてたんじゃないかな。

 

会場着いたらなんか質問の紙とかある。しかし急に言われてもなにも面白いこと思いつかないのがツチカワクオリティ。

 

結局「過去にされたお役の中で印象に残っている、また気に入っているものはありますか」と無難なことを書いたらまさかの夜話本編で話したことと内容かぶり。

そのうえ次の質問ともかぶるとかいうクソっぷりです。

 

質問コーナーはありそうだと思ってたけどね(じゃあなんで事前に考えておかないんだ)

 

いまなら色々出てくる。涙もろいですか、とか、最近涙したことはなんですか、とか。(既視感)

 

 

いよいよ新悟さん登場ですが、これ私だけじゃないと信じたいんですけど、っていうか確信してるんだけど、

「薄っす。」と思った。

 

言うて鑑賞教室でもその薄さは目の当たりにしてたけど、より近くで見るとより薄い。洋服だったからかな…

 

 

 登場して戸部さんの第一声は「身長は何センチですか」でした。

新悟「178センチです。」(←ここ「ひゃくななじゅうはちせんち」って言い方がクソ可愛でした)

 

 

海外公演のお話

ヨーロッパ公演では現地の言葉で(!)口上。

「それは新悟さんもやられたんですよね」と戸部さん。察する新悟氏。

スペイン語の方なら…」と口上を披露してくださいました。

「フランス語の方が覚えてそうなのに…スペイン語なんですね」と言われ、「スペイン語圏の公演の方がね、後だったんです。」

 

プライベートでもよくヨーロッパに行くという彌十郎さん。口上もさぞ流暢なのでは、と聞かれて、新悟ちゃん曰く「の割にしょっちゅう止まってた。僕は全部ちゃんと言えたと思う。一応まだ25歳なので」

 

「男性が女性の役を演じる」女方って文化はやっぱり珍しいらしく、彌十郎さんも拵えしてるのに女方の新悟ちゃんのところにすごく興味を持たれたそう。

 

 

歌舞伎を「歌舞伎」と知って観に来ている方が多かったフランスに対し、歌舞伎に対してそれほど先入観もないまま観て盛り上がった、というマドリッド

フラメンコを観て盛り上がる、というのに近い感じ。

 

 

公演後は彌十郎さんだけ向こうに残って(スポンサー回りという名目で)山歩き。

 

一緒に行こうよ、とは言われないの?って質問に「昔は言われたこともあったけれど、それこそ学生時代は学校があるし、稽古はあるし」「父くらいの歳になれば休暇も楽しめるのかもしれないけど」「そうこうしてたら誘われなくなりましたw」

「スイスの話は誰にしているの?」に「家族には話してないと思います(笑)」

 

 

阿弖流為について

こんなに楽しくていいのか、ってくらい楽しかったそう。

漫画みたいなアニメみたいな感じだったと。

 

勘九郎さんや七之助さん、染五郎さんはたまにギャグっぽいシーンもあるけど阿毛斗はそんなことやるキャラじゃない。

そんな中始まるシャケパス(という名の爆弾)。

 

シャケが飛んできたときにどんなノリで対応するのが正解なのか、役を捨てていいものか、阿毛斗のままでいた方がいいのか、と本気で悩み自問自答を繰り返し、いのうえさんに相談(「阿毛斗のままで」ということになったそうです)。超真面目です。

 

大阪公演で一度、新感線版の阿毛斗の「カーメカメカメカメ」をリスペクトして「シャーケシャケシャケシャケ」をやった。身内の方がウケてる。

オチがないのは嫌だなぁ、ということで「このサーモン所が目に入らぬか!」ややウケ。

 

カーメカメカメカメの話はパンフレットにも書いてたけど、やったんだね大阪では(笑)

こういう新悟ちゃんの地味なダジャレ嫌いじゃないです。(好き)

 

 

変な役?

女方ってそんなに変な役ってないじゃないですか。いや、僕のイメージなのかあまり来ないんです。」「でも求められたらどこまでもやります。」と。

 

 

巳之助さんは別格です!と言ってた。

「シャケでもキツかったのに…毎日違うこと日替わりなんて…」

 

カイワレ感黒田さんかよ〜と思ったのだけど、「素顔で何かをするのが苦手」って小林賢太郎さんもよく言ってるなあ。

小林賢太郎として何かをするのが得意じゃない、役としてならできる。ってなんだか聞いたことあるなあ〜、と。

 

でもブログを見たり妄想歌舞伎(笑)の話を聞いたりする限りだと、新悟ちゃんの脳内はすごい壮大だなぁ、と思う。演出家気質なのかな??

 

 

一縷の望みをかけた阿漕

変な役、から、納涼歌舞伎の弥次喜多の話へ。

しかしどうやらまだオフレコのこともありつつww

 

話は巳之助さんへと。

 

本人いないところで巳之助さんの話ししすぎかよ、だし、新悟ちゃんと仲の良い役者といえばみたいな感じで巳之助さん出してくるの何なの。デキる。(確信)

 

かぶき手帖、写真は役者さんが選ぶんだそうですね。これからそういう目で見ますね。阿漕の写真もそういう切ない気持ちで見ますね。

 

 

 

 

女方のハンデ

 

 

玉三郎さんに、最終的にはどちらかにしないといけないね」と言われて意識し始めた、じゃあ女方だろうなあ、と。

それまでも女方のお役をもらうことは割とあった。

 

女方をやるには背が高いけれど、立役をやるには線が細い。どちらにしてもハンデはあるし、逆に言えばそこから逃げるような姿勢で勤まるような甘いものでもない。だから生まれ持ったハンデをうまく克服していかなければならない。

 

それでも応援してくれたり背中を押してくれる先輩がたくさんいる。とおっしゃってました。

 

相手役と並んだり、何人も出る場面では多少気を使うそうですが、それ以外のところでは必要以上に小さくなろうとはしていないそうです。

 

 

 

お見送りって、え、そういう

 

まさにこの通りの状況なんですが、まさか一対一でコミュニケーションを取れる時間があるなんて思ってなくて、

「あぁどうしよう 〇〇行きます!みたいな予定は納涼でしょ、金山顔見世でしょ、かぶじょも行くつもりだし…でもこれ言ったところで別にだし…」

自問自答を繰り返したあげく最終的に口から出たのは

「いまじナイト大好きですまたやってください!」 

 

一日経って思ったのはこれ「みっくんが好きです!」って言ったみたいな感じと取られたらどうしよう(考えすぎ)(好きだけどさ)

 

いやもう握手して頂いたけどああああ好きですって思った…手が大きかった…知ってたけど…(そして冒頭のツイートへ)

 

 

 

 

いやぁ…初めて行ったけど歌舞伎夜話…楽しかった…

人見知り感溢れるジワジワトーク(笑)。

 

みっくんがトークショーで「僕と楽屋同じだと変なことする(言う)んですよ」って言ってたけど、本当に巳之助兄さんと変なことするの楽しいんだろうなあ、と思ってしまった。(笑)

 

死ぬまでには一度いまじナイトを見たい…生で見て入り込めないオーラで死にたい…

 

 

ちょうど、演劇界バックナンバーに載っていた新悟ちゃんのページで「物静かな中に燃えるマグマがある」と書かれているのを読んだ後だったのだけれど、言い得て妙だなあ〜なんて思ったり。

 

決して流暢にペラペラ話すわけじゃないんけれど、出てくる言葉の節々にすごく熱いものがあって、凄く色んなことを考えている方なんだろうなあ。

 

新悟ちゃんの芝居論がすごく好きで、興味があるので真面目な方に振り切ったブログ、また楽しみにしてるよ!

 

初めて新悟ちゃんを観たのは阿弖流為だったけれど、お芝居を観て惹かれたのはついこの間の明治座で、確実にこの歌舞伎夜話で「坂東新悟」って役者をより好きになったと思います。

 

 

このザマ

 

本当に連呼してた。やりたくないお役、なんかのお話でも「いやこれを言っちゃうと…まだ25歳なんで(笑)」って。かわいい。

 

隼人さんも「よばなし」とか言ってたけど何なのこの役者自身がわかってない感じww

 

 

と同時にもっと歌舞伎を勉強したいなあ〜と思いましたね。

やりたいお役、いっぱいありすぎて!って言ってて、じゃあ5つ!と挙げてくれたものがほとんどわからなかった。

名前は聞いたことあるかな…っていうものが二つくらい。悔しかった。

 

うんちくばかり貯めて批評するための知識はいらないけれど、大好きな役者さんがこれをやったら素敵だなあ。意外だなあ。面白いなあ。って妄想もしたいし、大好きな役者さんのビジョンを共有できたら幸せだなあ、と思ったんです。

 

これはK-POPが好きな友人が言ってたんですが、「通訳を介さないで推しが言ってる言葉を飲み込みたいから韓国語を勉強している」と。この感覚がようやく少しわかった気がします。

 

 

これから徐々に、どんどん色んなお役をされていくだろうから、私もたくさん知識を増やしたいなあ!

 

 

恋かよ。

 

 

 

 

 

まあ、こうなるよね

 

 

 

 

ツチカワ