そぞ録゙

批評家になりたいわけじゃない人の作文練習です。

観劇オタクのゆく年くる年2017

こんにちは。

 

 

 

年の瀬も瀬戸際なので今年も振り返っていきたいと思いますドン!!

 

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12ヶ月分の9ヶ月は歌舞伎座に行きましたね。歌舞伎自体は引き続き毎月観ておりましたが、推しが出る出ない、地方公演とかぶった、などなど…

 

まずは歌舞伎活動を振り返っていきたいと思います。

 

 

2017年ロケットスタートを飾ったのは新春浅草歌舞伎

 

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早い…この圧がすごいポスターももう1年前になっちゃうんですね…

特に第2部がお気に入りだったのを思い出します。棒しばり、観るたびにこっちも酔っ払ってきそうで楽しかったなぁ… 白井権八に斬られたい、と何度も言った…(物騒)

 

 

 

2017年は花形の歌舞伎を観ることが多かった印象。若手大活躍の舞台が多くて、若手推しとしてはすごく嬉しかったし楽しかった!

 

2月は松竹座で花形歌舞伎

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迂闊に取ったかぶりつきで死亡

目のやり場に困って最終的に推しの奥二重を凝視

 

 

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大好きな渡海屋大物浦

松也さんの知盛が熱くてかっこよくて切なくて大好き…そして何より新悟さんの義経が本当に素敵だった…観る前は「あんなに可愛い子が義経やるの!?」と思ったけど、強くて男らしい義経でした。

生まれる時代や世界が違ったら、きっとこの知盛と義経は親友になったかもしれない。と思わずにはいられない大物浦でした。

まあ結局幕切れから30分で今度は可愛い傾城で出てくるんですけどね…義経のために忘れた女の部分いつ拾ってくるんですか…

 

 

そして憧れの平成中村座

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今年の開催地は名古屋城

残念ながら昼の部が観れなかったのですが、夜の部の仇ゆめを本当に楽しみにしていたので大満足。しばらく「江戸に妻が待っておる」とうわごとのように言っていたのでした。

 

 

 

何より今年の個人的目玉はワンピース…!!!!!

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初演から二年。楽しみに楽しみに待っていた再演。しかも再演にはナミとサンダーソニアで坂東新悟さんがご出演。期待ゴリゴリのブログを書いたのが昨日のようです。

アクシデントで猿之助さんのルフィには会えなかったけれど、船長不在の中でこんなに素敵な舞台を届けてくれた役者さん、スタッフさんに感謝です。思いがけずに役が増えた推しには心からお疲れさまでした。でもほんっとうに素敵だったよ………

 

中村隼人インスタグラム:https://instagram.com/p/Ba8twZ5F_VB/ 

坂東新悟のしんごろく-「幸せパンチ!!」:https://s.ameblo.jp/goroku456/entry-12329387205.html

推しがワンピースのカンパニーと楽しそうに過ごされていて何よりでした(しかしオタクには刺激が強すぎる)

 

 

大好き木ノ下歌舞伎も今年はなんと3演目!

全部好きだけど特に残ったのは心中天の網島

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耳に残る歌はあくまで浄瑠璃と準拠していて、救いがなくて苦しい。格子のセットの下から出てきて、心中して果てた後格子のセットの下へ帰る。後半はこれでもかってくらい号泣した案件でした。

 主宰の木ノ下さんのお話はいつも勉強になるのに全然難しくなくて、知るのが楽しくてずっと聞いていたくなる。何より愛がたくさん伝わってくる話し方をされるので毎回トーク付きの日を取っちゃいます。

 

 

 

続いて、歌舞伎はさることながら新たな出会いも多かった2017年

 

ご縁でお誘いいただいた即興劇集団platformさんがめちゃめちゃ面白くて、今月も行ってきてしまいました。

いと、といと。〜りりあん

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会場に入ると紙とペンがあって、「学生時代の自分に言いたいこと」「好きな食べ物」など簡単な質問項目に答えます。開演前にそれが回収され、私達観客が書いた答えが舞台のお芝居を作っていくのですが、これがまた面白いし凄いし面白い!

いと、といと は即興を紡いでいき、最後にヒロインの恋が成就するか!?というお話なのですが、私が行った回はハッピーエンド♡

別の回も行きたくなる、癖になる劇団です(笑)

 

 

 

ミュージカルも何公演か観に行きました。

とくにレ・ミゼラブルは思い入れが深い

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歌舞伎クラスタの中にはミュージカル好きの方が多くいらっしゃるので、しょっちゅう歌舞伎化妄想配役を目にしてはいたのですが(笑)

観る前に「エポは新悟ちゃん」「ファンテでもいいかな〜」「コゼットは米吉かまるるだよね」「マリウスははーちゃん一択」とか色々聞いていて何となく役のイメージを掴むわたし。

ライブ映像や映画でしっかり曲も予習して臨んだ初レ・ミゼラブルは最高でした…

これまた引くほど号泣したんですが、また何度でも観たいですね。歌舞伎化もいつかどなたかよろしくお願いします。

 

 

そしてついこの間観に行ったばかりのミュージカル池袋ウエストゲートパークSONG&DANCE

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ダンスがめっっっっ……………ちゃかっこいい。曲も。演出が杉原邦生さんという大好きな演出家の方なのですが、やっぱりこの方のお芝居めっちゃかっこいい…

そして一番の大きな出会いは主演の大野拓朗さん

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もらったコースターが大野拓朗さんでした

 

一人めっちゃ歌上手い人いるな!?!?と思ったらいくつかミュージカルにも出られている役者さんだったんですね。

声(とりわけ歌声)がすごく好みで、ずっと聴いていたい…と思いました。これ以来毎日YouTubeでロミオ&ジュリエット動画を観ているんですが、いかんせんワンフレーズしかないので物足りなさを感じる日々です。是非とも…是非ともミュージカルに出ていただきたいですね…

 

「この人のミュージカルが観たい!」と思ったのは生まれて初めててです…

 

 

 

とまあ年の瀬にえらいもんに出会ってしまったわけなんですけど

著しい勢いでミュージカルを克服しているような気がしました(笑)

 

また、経済的、時間的にタイトな時期が半年ほどあり、都合があわず諦めたお芝居や一度しか観られなかったお芝居もたくさんありました。

そりゃあもちろん観たいものは全て観るのが一番理想的ではあるけれど、このタイミングで観られなかったということは今は出会うタイミングではないんだろうなぁ、と考えられるようになったと思います。 

 

 

 

二年前の歌舞伎との出会いはもちろん、まだまだ知らない面白いお芝居がたくさんある世界です。

 

福士くんの髑髏城もありがたいことにチケットを確保していただいたし、来年冬のスリルミーも発表されたし…

 

来年も忙しくなりそうですが、身の丈に合った健やかな観劇ライフをガンガン楽しんでいきたいと思います!!

 

2018年の初芝居は恒例新春浅草歌舞伎

来年は新悟さんもいいお役で出るので楽しみ!

 

 

それでは良いお年を。

 

 

来年年女のツチカワ

 

ワンピース歌舞伎再演に先立ちまして

 

こんにちは。
前回の #歌舞伎みたよ を最後に記事は途絶え、あっという間にワンピース歌舞伎再演の10月になってしまいました。

 

 

2015年秋、一世を風靡した、そして私を歌舞伎沼の深みに突き落としたスーパー歌舞伎Ⅱ『ワンピース』が再びその幕を開けます!!!

 

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こちらは翌年に博多座で再演されたものを観た私の熱い叫び

 

色々八方塞がりで何をどうしていいかわからず、手探りで必死に生きていた頃に出会ったワンピースでした。

 

何も見たくなくて、現実から目を背けたくて、背中を押されたり手を引かれたり光を当てられたりするのが怖かったころに出会った居場所に近いようなものでした。

 

 

元々、エース役で出ていた福士誠治くんが見たくてとりあえずチケットを取ったらサンジ役をしていた若い俳優さん、中村隼人さんにハマり、また中村隼人さんを見たい!と思った私は今度浅草歌舞伎へ行き、坂東巳之助さんの魅力に取り憑かれ、博多座の再演ではボン・クレーのかっこよさに号泣したものです。

 

 

ワンピースが博多座で再演していた頃、もうひとり夢中になった役者さんがいました。

4月、明治座に出演していた坂東新悟さんです。

 

こちらはこちらで、阿弖流為で好きになった七之助さんが見たくて行きました。

新悟さんは『女殺油地獄』『浮かれ心中』に出ていました。

 

浅草歌舞伎にも出られていたのにその頃は気にもとめなかった新悟さんの声があまりに綺麗で、「夢を見ているようだ!」と本気で感動したことを覚えています。

 

あの変わった(笑)ブログは知っていたけれど、まさかあの変な人がこんな可愛い女方さんだったなんて…と気付いたのがきっかけでした。

 

私は飽きっぽいし、「好きになろう!」「好きでいよう!」で好きでいられるタイプでもないので、一年先まで好きでいる自信はないなあ、と思いながら7月の国立劇場に行って解説の声にうっとりし、夜話に行ってはその人柄にも惹かれ、翌月納涼歌舞伎では朝っぱらから赤姫を観て「かわいい〜〜〜〜」と悶え…

10月は名古屋まで飛んで『品川心中』のおそめの役が可愛すぎるあまり駅付近で迷子になったり、11月は古典歌舞伎に取材した現代劇でお三輪、桜丸に号泣させられ、大好きな巳之助さんとのイベントも死ぬほど楽しんで、やっぱり楽しそうな新悟ちゃんかわいい…と悟り。

 

このペースで挙げて行くと相当気持ち悪いのでもう控えますが、こここまでずっと「可愛い」だけでもってきました。

専門的なことも技術もわかりませんから、ただただかわいい女の子の姿で私に夢を見せてくれるこの役者さんが私は大好きなのです。

 

 

 

さて新悟さん、2年ほど前に巳之助さんとのトークイベントでワンピース歌舞伎について熱く語っておりました。

「爆笑に次ぐ爆笑、果ての号泣」

感情のタガが外れちゃったの?なんて言われておりましたが

 

巳之助さんの三役についても、「ここがかっこよかった!」と語っていた様がすごく印象的でした。

 

 

そんな新悟さんが、

大好きな新悟さんが、

今度のワンピース歌舞伎にナミ/サンダーソニア/サディちゃん(特別マチネ公演)として出演されます。

 

発表を見た時本当に驚いたし、泣きそうになったし、嬉しかった。

 

私を歌舞伎と出会わせてくれた『ワンピース』に、

いつも私に夢を見せてくれる新悟さんが出ることが

あんなに熱く語っていたワンピースに出ることが

とってもとっても嬉しくてずっと実感も湧きませんでした。

 

初演時にナミとサンダーソニアを勤められていたのは河合雪之丞さん(当時市川春猿さん)

新派への移籍に伴いキャストが変更になったものです。

 

 

新悟さんが出ることが嬉しくて嬉しくてたまらなくて、ずーっと騒いで喜んでいますが、きっと「ナミは雪之丞さんがよかったな」「雪之丞さんが出ないなら今回の再演はパスしようかな」という考えの人は一定数いるんだろうな…ということはわかっています。

喜ぶ傍らでそういう想いの人達がいることはやっぱり心にありますし、新悟ナミを観てどう思われるのかなぁ、とも思います。

 

再演の重みですよね。

 

 

 

 演出が変わったり、音楽が変わったり、それにも嬉しい声もあれば残念な声もある、ことはわかっている。

 

 

ただ、私はあれほど心を掴まれた経験がそんなにないので、再演でのあらゆる進化や変化は舞台がより面白くなるためのものなんだ、という過信があります。(笑)

 

 

たくさんのワンピース歌舞伎ファンの想いの中のただ一人私の想いですが、本当に新悟さんがナミとして一味と並んで名乗りをしたり立ち回りをしたりするんだと思うと、初日を前にして今からドキドキしています。

 

 

私がことあるごとに「アアアアアアアアアアアアアアアア」「はぁぁぁぉぁあああああん」と唸っていた内容を今日本語訳してお送りしました。こういうわけです。

 

 

どんな衣装なんだろうなぁ

髪型は変わるのかなぁ

胸はあるかなぁ

ロビン(笑也さん)と美声コンビだなぁ

 

 

私の初日は10日。

初めてのお友達を連れて行きます。

自分が正気を保っていられるかが不安ですが(笑)いいお席を取れたので友達も素敵な思い出にしてほしいなぁ。

 

 

スーパー歌舞伎Ⅱ ワンピース、新橋演舞場にて明日初日です!

 

 

ツチカワ

 

 

 

 

※ツチカワは出ません。

#歌舞伎みたよ

盛り上がっていますね。

国立劇場名物(?) 歌舞伎鑑賞教室

 

 

解説のお兄さんこと中村隼人丈 そして出演者皆々様のご提案で、ハッシュタグをつけて写真を拡散する試みがなされています。

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きっと生まれて初めて歌舞伎を観るであろう学生さんたちのツイートをたくさん拝見しています。たくさんふぁぼしてごめんね。

 

 

スーパー歌舞伎Ⅱ ワンピース 新橋演舞場の初演で歌舞伎にハマり、本格的に観始めてから一年半ほど経った私の初めての歌舞伎も、大学1年のときに文学部で行った国立劇場の歌舞伎鑑賞教室だったなぁ…と懐かしくもなったり。

 

 

2013年7月7日。

その時の解説のお兄さんは中村萬太郎丈で、演目は芦屋道満大内鏡ー葛の葉ー』

萬太郎丈のお父様、中村時蔵丈の葛の葉でした。

 

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コレ

 

…と、わかったのも歌舞伎にハマってから。

「そういえば学生の頃観たなぁ」と思い出し、国立劇場アーカイブで年と月、演目を調べてキャストが判明したくらいのもんです。

 

で、当時見終わった後のツイートがこれ。

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これだけかよ

 

せめて一言くらい感想を残しておいて欲しかったと思います。

でもまぁ、昔から演劇自体は好きだったし、授業の中で多少予習もしていたし、萬太郎先生の解説のおかげもあり、それなりに楽しんだような……(曖昧)

 

 

しかし次に私が歌舞伎作品に触れるまで3年

 

3年後の6月、歌舞伎役者は出ていませんが木ノ下歌舞伎の三人吉三を観た時に「歌舞伎って実はこんなに深くて複雑で繊細な演劇なんだ」と衝撃を受けたことをよく覚えています。

 

 

ストレートプレイから演劇にハマり、まず“物語”が芯としてしっかりあるものが当たり前だったので、三人吉三は当然私の好きなお芝居であったし、逆に『阿弖流為』や『ワンピース』みたいな派手でひたすらカッコいいお芝居を「楽しい!」と思ったことが今でも不思議でなりません。

 

 

突拍子もない展開が苦手、ファンタジーもダメ、突然歌い出すミュージカルなんて以ての外。

たぶん、葛の葉くらいのファンタジーが当時の私の許容ギリギリだったような気がします。

 

 

 

ちなみに今月の国立劇場でかかっているのは『毛抜』

言わずと知れた荒事、歌舞伎十八番の一つですね。

 

鑑賞教室に行った学生さんの観る前のツイートに「え、毛抜きの話なの?」というのを見かけましたが  毛  抜  き  の  話  で  す  。それ以上でも以下でもない

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いや、あらすじとしてはきちんと筋立てがあるんですけど、話自体を楽しむというよりかっこいい弾正さん、かわいいお姫様、綺麗なお姉さまを愛でる気持ちでいると楽しいかなと。

 

今の私ならそれで納得がいきます。

 

 ところが、またまた私事ながら、『毛抜』は歌舞伎にハマった頃に一度観に行っているのですが、寝てないはずなのに記憶がないのです。

 

ストレートプレイばかり観ていて、何度も言うけど話がしっかりしてることがまずもって大前提の当時の私が歌舞伎十八番なんて観たものですから、ほんの1年ちょっと前の話なのに断片的にしか覚えていないという。

自分でチケットを買って、お金を払って、自分の足で観に行ったにもかかわらずこのザマ。

 

それでも好きな役者は観たくてイヤホンガイドを使ったりあらすじを調べたり(時には話そっちのけで役者を凝視したり)…

徐々にわかる役者も増え、言葉も耳に馴染んできて、荒事や舞踊も人並みに楽しめるようになったのはここ半年くらいです。

 

 

とは言えやっぱり、 木ノ下歌舞伎 や 歌舞伎女子大学 なんかの劇団さんがされていた「現代劇アレンジ」を観て好きになった演目も多いので、今でも多少長くて複雑でも、お話ありきのものが好きなんだろうなぁ。

(丸本物(浄瑠璃元ネタ)が好きなのかもしれない)

 

 

 

演劇好きの大学生だった私がお芝居系の演目を好きになったように、音楽が好きな人ならきっと下座音楽鳴り物(あれ全部liveだからね)、お化粧が好きなら独特のメイク、服が好きなら衣装もカッコイイし、何かわからないけど派手なのが好きー!な人はそれこそ『毛抜』とか『暫』とかすっごい楽しいと思いますよ。

ダンスが好きな人は舞踊もあるし。舞踊だってポップでコミカルな松羽目物もあれば、流麗でなまめかしい清元だってある。

 

 

私は歌舞伎のこういう、全方向からのアプローチにも対応できる大きなところが好きだったりするのです。

 

 

物語をじっっくり楽しむのはもちろん好きだし、たくさん観ていくと同じ話を何回と観ることも出てくるから、そうなると役者さんによる雰囲気の違いが面白かったり。「この人のこれ私好きだなぁ」と思うともう一度観たくなったりして楽しい。

 

 あと知らないお芝居を観る時も知ってる役者がいるとちょっと安心しますよ。その人を見てればいいから。まずは推してからっていうの全然アリです。オススメ。

 

 

 

いろいろ言ってきたけど別になんのことはない、私は楽しいことが大好き可愛い女方が大好きなただのオタクで、特別伝統芸能に触れたいわけでも日本の文化を守りたいわけでもなく。


とはいえハマると「こんなに楽しいもの、未来に残してやらんでどうする!」と思わされるけど(笑)

 

 

結局、これだけのジャンルや演目があるわけだから、一概に「ここれがいい!」とは言えないと思うのね。

 

極端な話『毛抜』が肌に合わず寝てしまった人が、もしかしたら『熊谷陣屋』を面白いと思うかもしれない。
3年後に『毛抜』を観たらなんだか不思議と楽しめるかもしれない。

 

 こんなに選び放題の演目がある中で、大好きな演目や、お気に入りの役者さんが見つかればいいなぁと思います。

 

 

 

 

そして、私は歌舞伎のファンになってからというもの、「あぁもっと早くに出会っていれば!」と思うことが何万回もあります。ジャンルは違えど新参オタクが必ず通る道ですよね。

しかも伝統芸能なので言い出すとキリがないんですけど、それでも出会いにはすべてタイミングがあると思うんですよ。

 

今日だけの出会いが全てじゃない。

 

もし、今日鑑賞教室を観て、本編は寝ちゃったけど隼人さんがかっこいいな、と思ったなら、ファンになれとは絶対言いません。

でも「歌舞伎」と聞いて、時々思い出してくれたらいいなぁ、と思うのです。

 

いつかまたどこかで隼人丈を観た時に、もしかしたらその時があなたの本当の出会いかもしれない。

 

 

 

ちなみに私を歌舞伎の沼に引きずり込んでくれたのは隼人丈でした。かっこいいよね。キラキラしてるよね。

 

今好きな役者さんは、ブログを読んで好きになりました。どこに出会いがあるかなんてわからない。

 

 

これから何百年も続いていくであろう歌舞伎といつかどこかで再会したときには、共に沼で溺れましょう。こっちの世界は楽しいよ。

 

 

 

 

ちなみに #歌舞伎みたよ ってタイトルなんですが実はまだ国立劇場行けてません()

来週行く予定なので今から楽しみです\(^o^)/

 

二度目の『毛抜』はきちんと記憶に残してきます(笑)

 

 

ツチカワ

春はあけぼの 女方はうなじ

 

いつも大した話をしていませんがいつもより大したことない話をします。

 

 

推しに対する性癖を聞いてください

 

 

突然コイツ何言ってるんだ気でも違ったか、とお思いの方。安心してください。

気  が  違  っ  て  い  ま  す  。

 

これから私が好きな女方2名について好き勝手言っていくのでついてこれなくなった方は遠慮なくリタイアしてください。お互いの幸せのために。本当に大したこと言わないので。

 

 

 

好き放題書くだけの記事なので読んでいる人は皆さん顔を知っている前提で写真は載せません。

 

坂東新悟さん (大和屋)

1990年12月5日生まれ O型

180cmの長身(公式は178だけど私はもっとあるんじゃないかと思ってます)でありながらスラッとした美人系の女方さんであります。妄想力が高く、美声。

 

中村壱太郎さん (成駒家)

1990年8月3日生まれ O型

暴走機関車の異名を持つ情熱的なカワイイ系の女方さんだと思っている。濃ゆい。自分の可愛さわかってるあざとみが好き。ハイトーンボイス。

 

 

2人同い年やんけ。同い年で同じO型。

 

これは図らずも。

女方ではないですが同じく大好きな坂東巳之助さんもO型。中学時代から好きなコブクロも2人揃ってO型。なにか前世からの因縁でもあるのでしょうか。ちなみに私はB型です。

 

 

実は今月このちょっと変わった(褒めてる)推しの女方お2人が揃って明治座の五月花形歌舞伎にご出演されていました。

いやあとても愛之助さんの壱太郎愛を感じる公演だった()

 

 

まさにこの今月のこの公演で気づいたことなんですがさっそくいきますね、壱太郎さんのうなじがエr…色っぽい。

 これは昼の部月形半平太のお話なんですけどね。

初日に御本人Twitterに上がった画像からかなりくすぐられてはいたんですが、衣紋抜きすぎやろ。けしからん。

とくに千穐楽は下手側から見下ろしていたのでうなじ堪能席。彼女(彼女) の首周りから背中にかけて何か出ているんだろうか。うーんエロい。

 

月形半平太繋がりでいきますけど、一瞬めちゃくちゃ好きな場面があって。染八(新悟ちゃん)が月形のところに忍び込んで刺そうとする(けど実は心変わりをしていて惚れてしまったから刺せないぃ〜という乙女心)時に被っている手ぬぐいの端を口でくわえてるところ。

ヤバみ(^q^)

時間にして数分も無いし、なんなら一瞬だから千穐楽の席からは見えなかったんですが、これがどエロい。ありがたいことに舞台写真になっていたんですが、口元を長時間凝視していたら変な気分になってきます。ハァ染八姐さん……

 

 

この場面これから梅松(壱くん)歌菊(米子)も入ってきて梅松vs染八のちょっとしたバトルになるんですけど(私は興奮のあまり毎回ここで話が飛びます)何がいいって体格差がいいですよね。

 

体格差については、立役×立役立役×女方女方×立役女方×女方、どのパターンでも大好きです。

南総里見八犬伝だと米吉信乃と新悟浜路の身長差がデンジャラスでした。あんな随分大きいのにどう見ても「信乃様大好き」なピュアな女の子に見えてしまう。いいですか、歌舞伎というのは大半が脳の麻痺ですよ。でもこの力づくで騙されている感覚もまた癖になるわけなんですけど。

 

 

 

あと私は手先・足先が好きだったりします。

もっと言うと手首から先・足首から先(無論、二の腕や太ももが好きではないとは言っていない)。

壱太郎さんの手はとっても罪深いですよね。

寄り添い方が優しすぎるし立役の人が手を握る場面なんかだとすごく華奢(に見えているだけかもしれないが)。さっきも言ったように歌舞伎は目の錯覚と脳の麻痺でできている…

 

そういう意味でいうと新悟ちゃんは当然手が大きいわけなんですが、手が小さければいいという訳でもないのでこの大きさが良い!というフェチなのでござる。何でもありかよ、と思ったでしょ。

新悟ちゃんの指はめちゃめちゃ綺麗なんですよ。細くて。長くて。でもって小指と薬指の曲げ方、カーブが滑らかで、その所作だけで騙されるんです。快感だ〜。

ちなみに関節が硬くて指が短い私も真似してみましたが秒で攣って終わりました。危険。

 

足首から下の話もしておきますと、何を隠そう私は足袋フェチです。足袋がいい。

これは先月『帯屋』のお半を観ていて気づいたんですが、壱太郎さんの足(足袋Ver.)めっちゃ女の子なの………… 長右衛門が抱きしめる場面、足をキュッとする動作めっちゃかわいかったの………

かと言って、男の子みを感じるのもまたたまらないんですよね。こいつマジで何でもありかよ、と思ったでしょ。割と何でもありな節はある。

 

チラッと見える、薄く白粉塗った素足の足の甲なんかはそこだけ男の子って感じがして脳内が混乱するのが最高にいいです。

ちなみにこれは演劇界という雑誌の2016年9月号、梅川の拵えの壱太郎さんの写真を見て思いました。もし良かったら確認してみてね。

 

 

足首から下、と申しましたがつまり足首も私は好きです。なんなら足首のほうがずっと好き好き言ってたくらい。わけわからん。

特に町娘の格好なんかだとわかりやすいんですけど、裾から覗く肌チラリズムですよ。

私は裾と足袋の間の空間を絶対領域と呼んでいます。リピートアフターミー、“裾から覗く肌”。

そしてこの絶対領域で一番好きなのが新悟ちゃんです。去年の納涼歌舞伎『弥次喜多』で開眼しました。6月上旬よりシネマ歌舞伎が公開するので是非。是非!ご確認していただきたいと思います。

 

 

2000字超えてきました。

心折れてきた?もう読んでないかな?最後に声の話だけさせてください。

 

声というか、口跡?口跡というか滑舌というか、まぁただの発音萌えの話なんですけど。

ちなみに私は御二方とも特徴のあるよく通る声だと思います。千穐楽みたいな見えづらい席なんかでも声を聞いてすぐ誰かわかるし、何を言っているかもわかるからありがたい。

 

新悟ちゃんは本当に鼻音が綺麗。もちろんガ行の鼻濁音も美しいのはもちろん、マ行やナ行も滑らか。コクーン三人吉三十三郎を観ていただくと「娘御」って台詞が出てくるんですが、危うく求婚するくらいには美しい発音なので是非聴いてみてください。そして三人吉三めっちゃ面白いので最後まで観てみてください。

 

壱太郎さんはサ行が好きです。

台詞にサ行が多いとテンションが上がる。とくに「しゃしゅしょ」「じゃじゅじょ」が好き。ちょっと甘いですよね。

あとずっと気にはなってたんですが、「へぇ(返事)」がすっごくかわいい。ちょっと小さめの声なのがかわいい。声が高いから小さい声でも(小さい声だと)かわいいよ〜〜。

私は2月松竹座公演のご挨拶で「橋之助さん」を「橋之助しゃん」って噛んだことをずっと忘れないしずっと言うと思うけどまさにこれ。まさにこの可愛さ。アアアアア。

 

 

 

3000字弱までいきましたね。すげぇ。

書きたいこと好き勝手書いてただけなのでプレゼンする気ゼロ。最後まで読んだ人いる?

一度も画像資料を使わずに書いてきました。ただのメモ。

 

改めて書き出すと「あぁ自分こういうところが好きなんだなぁ」とわかったりしてめちゃくちゃ気持ち悪い

 

 

まとめとしては

女方さんは目の錯覚と脳の麻痺

チラリズムis至高エロティック

・こういう目で歌舞伎を観てもいいんじゃない?(提案)

 

 

お粗末さまでした

 

 

ツチカワ

菅原伝授手習鑑をコンプリートしました

と言っても「ドラマの最終回だけリアタイしてそれ以前の話も気になったから動画サイトで観てみたけど7話だけ見つからなくてその部分だけ原作漫画を読んだ」みたいな感じなんですけど。

 

 

どういうことかと言いますと、

四段目の 寺子屋 は昨年どういうわけか3回も観たんです。挙句現代劇バージョンも観たしね。なんならその現代劇で菅原伝授手習鑑を好きになったんだけど。

当然それ以前の話も気になりだしまして、動画サイトを漁ったら加茂堤筆法伝授車引は観られたんですが、賀の祝だけ見つからず。

今回ようやく元ネタの文楽を観るに至ったわけです。

 

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歌舞伎は学校で観たりもしましたが、文楽を観るのは恐らく今回が初めて…!

文楽人形って思ったより結構大きいんですね。

そして登場人物の台詞は全員太夫さんの語り!

子どもから大人、女房、娘…笑い声から泣き声まで。

 

席が遠かったことや技芸員さんたちを皆さん知らなかったというのもあり、“人形を動かしている”という状態を忘れることがしばしば。

まるでアニメを観ているのに近い感覚。

(だとしたらナレーションから声優まで同じ人が演じ分けるってすごくない!?)

 

 

 

そして人形のかしらはいくつか種類があり、今回だと茶筅酒の段での松王丸女房千代と梅王丸女房女方(ふけおやま)と呼ばれるかしらが使われていたそうですが、着物の色から顔からほとんど同じで私の席からはどっちがどっちやねん状態……

と、思いきやよーく見ると着物の裾に千代は、春はの柄がきちんと描かれているんですね!安心!と同時に夫とペアみたいでかわいいね!

 

菅原伝授手習鑑なんて人は争うし生き分かれるし死に別れるし、待っているのは悲しい展開ばかりなのでかわいいところがないとやってられないよね。

 

そんなわけでようやく観ることができた茶筅酒の段は割と和みパート!

 

愛されキャラっぽい八重ちゃんと白太夫のやり取りが微笑ましくて可愛い。

そしてあれよあれよと集まる息子の嫁たち。

これ歌舞伎だったらあれですよね、女方さんたち大集合ですよね。最高だね。

 

一番好きだったのはみんなでお料理ですね。

八重ちゃんお料理苦手なのかな?

お味噌うまくすれなくてすり鉢たおしちゃう八重ちゃんドジっ子。

お姉さんな千代さんと場所変わって包丁持ったとたん感じるフラグ。

もうアニメかよっていうレベルのやらかしっぷりが可愛い。

 

あまりにも可愛くて入り込みすぎて千代お姉さんと八重ちゃんの姉妹みに萌え萌えしたところで「ア、これ人形か」と気づくという。

 改めて萌えに垣根がないことを学びました。

 

 

 

 

喧嘩の段で出られた咲寿大夫さんがとっても美声。

張りがあって声量があって梅王と松王の喧嘩が激しくてよかったなあ。そして何より女性陣のお声が美しくて〜〜〜〜!推した。すーぐ軽率に推す。

 

この喧嘩の場面は「歌舞伎だとコミカルな場面」だと聞いていたけれど、梅王が松王を蹴飛ばしたり投げたり、米俵をぶつけたりする度に笑いが起きた。

人形だから、表情は変わらないのに奥にいるお嫁さんたちが気が気でないのがよくわかります。ハラハラ。

 

そして折れる、桜の枝。

枝が折れるというか木が倒れるというか…

文楽のサイズ感だからなのか歌舞伎でもあんな感じなのかはまだ分かりませんが、確実にここで納戸にいるであろう桜丸、クジに願掛けをしている白太夫が見えた気がしました。

 

自分の子どもの生死をクジなんかに頼むなよー…

 

と、現代に生きる私は思ってしまうわけでしてね。それがこの演目の、というか古典芸能の面白いところなんだと思うんですけど。

 

 

訴訟の段の半ばあたりからもう涙腺が緩み始めている私。

 

松王を勘当し追い出した白太夫の想いも、願い出をはねのけられた梅王夫婦の想いも、夫と共に出ていく千代の表情も。

ギューッとなりましたね。

 

夫の気持ちが見えずその身を案じる八重の前に現れる桜丸。

この場面をずっと観てみたかった。

 

「下郎ながら恥を知り…」の台詞を濃く覚えている。

さっきまで大根を切って指まで切ってしまうようなお茶目でドジな八重ちゃんがずっと泣いている。

 

現代劇で観た時のような劇的さではなく、鐘の音と白太夫の声だけが聞こえる舞台上、涙に暮れる八重。

泣くない。あい。

の掛け合いの時点ではもはや同じ人が声をやっていることなんて忘れて大号泣でした。

 

この場面、桜丸の切腹の場面だけれど八重が悲しみの中心にいる感じがするなぁ。

茶筅酒の段でほのぼの笑っていた八重と白太夫の悲劇。別れ。

 

隠れていた梅王夫婦を見ると、歌舞伎女子大学のお芝居を思い出します。

 

 

 

何度も観た寺子屋

寺入りの段は一度だけ歌舞伎でも観たことがありますが、その時は寺入りからダダ泣きだったことを覚えています。

 

今回も今回とて、千代と小太郎が別れる場面で涙…

ここが、千代がわが子の顔を見る最期の時だったんだなぁ。

 

とはいえ悲劇続きのお芝居の中でつかの間の笑いが涎くり!歌舞伎では私はなぜか明石屋のご兄弟の涎くりばかり観ています(笑)

 

菅秀才に口答えをしてこませこませー!と周りの子ども達から叩かれる場面がとっても可愛くて笑える。

なんだかやたら強めに叩く子どもがいたなぁ、下手側。(笑)

 

迎えに来た父親をおぶって帰るのも歌舞伎と同じ。子どもたちが帰ってからはご存知の通り、悲劇ラッシュです。

歌舞伎にしても現代劇にしても文楽までもやはり小太郎の首を落とすところはむごいですねぇ。

戸を隔てているから見えないんですけどね。

 

 

持つべきものは子どもだ倅はお役に立ったぞと。桜丸はきっと羨ましかろう。という松王に、小太郎はもうすぐ伯父御に会いますよ。と千代が答えるところ。

そうか、小太郎にとって桜丸や梅王丸は伯父だったんだ。

きっともう八重も向こうにいるはずだから、小太郎から色んなことを聞いて、時平を倒すのかな。なんて考えてしまいました。

 

国立劇場の小劇場、初めて入ったのですが字幕も出るんですね。

買ったパンフレットに床本集はついていたけど、舞台のすぐ横に字幕が出ると細かな言葉や心情がリアルタイムでわかるのが良い。そして改めて切なくて美しい言葉が紡がれていることを知れる。

 

 

八重ちゃんは小太郎くんのことを可愛がっていそうだな。

 

 

 

 

私の中では、寺子屋のなかでいろは送りが一番楽しみな場面で、今回はその字幕もあったおかげでより好きな場面になりました。

アニメやドラマのエンディングテーマみたいな感覚なんだけど、絵と連動して歌詞が見えると感情がより煽られますよね。

 

 

 

念願の菅原伝授手習鑑をコンプリートしました。

コンプリートと言っていいのでしょうか?(笑)

やっぱり歌舞伎で観てみたいと思う気がしないでもないけど…

 

ただ、菅原伝授手習鑑見たさに手を出した人形浄瑠璃というジャンル。話を知っていたことも大きかったとは思いますが思っている以上にハードルは低いですよ。

生身の役者ではない人形が演技をしている(ようであり操るのは生身の人間、声も生の人の声)。不思議な感覚と感動があります。楽しいよ!

 

 

 

そんな感じで軽く来てしまった文楽公演ですが、どうやら豊竹英太夫改め六代目豊竹呂大夫襲名公演だったようです。

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大向こうとは違いますがお名前や「六代目!」などの掛け声がたくさんかかってテンション上がりました。

 

襲名口上も歌舞伎公演の時みたいにゆかりのある太夫さんや三味線方さんがチャーミングなエピソードなんかを語ったりして。

和やかでおめでたい、全然知らなかった人なのに不思議とジーンとしましたね。おめでとうございます。

 

 

きっと襲名ということもあったのでしょう。

チケット取るのに少し苦労したけどまた観てみたいなー。文楽公演自体がそんなに多くないらしいのでまた頑張ってチケット取ろうと思います(笑)

 

 

あとは、歌舞伎の賀の祝も観ることですね!

それに推しが出ていればモアベターなのでよろしくお願いします。

 

 

 

ツチカワ

夢幻恋双紙〜赤目の転生

暗くて湿ったループの一片を観た。

 

初めて赤坂大歌舞伎を観てきました。

今年の演目は『夢幻恋双紙〜赤目の転生』

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蓬莱竜太さん作・演出の新作歌舞伎です。

 

よくわからないことを言いますが、ポスターに書かれている「愛する女のために転生する男」と「愛を貫き運命に翻弄される女」というコピーが予想と360°違っていたという印象。

 

元々はラーメンズのコントから演劇の沼に入り、現代劇を観続け、アングラや小劇場に興味を持ち、ひょんなことから歌舞伎の深みにハマるという観劇遍歴を持つ成人女の感想です。

 

 

 

すごく現代劇だなあ、と感じました。

出ている人物はもちろん皆着物を着て、舞台は長屋なのだけれど、人々の台詞の端々から感じる価値観が現代の我々に極めて近いと感じたのです。

 

一太郎と二太郎の場面では「愛とお金どっちが大事?」という現実感を突きつけられたし、二太郎と三太郎では「友情とは?」という少し野暮ったくて朴訥な疑問を投げかけられた。

 

また、出てくる登場人物全員に少しずつ自分を投影できてしまう居心地の悪さみたいなものを感じました。

誰の台詞にも共感できるところがあったり、かと思えば誰かの台詞が自分の胸に刺さる。

 

 

自分は観客として観ているだけなのに、気持ちの端っこがお芝居に巻き込まれるような錯覚に陥りました。

 

 

 

 

しかしながらそれでいて、歌舞伎でよく見かける「因果」という流れが見えるようになっている。

前世の因果も来世の報いも、全てが明け透けになっていて、全てを知っているのは俯瞰している観客のみなのが辛いところ。当事者は何となくその赤目に残る記憶だけを頼りに、因果から逃げるように転生しているのを私(たち)だけが知っているのがとても苦しかった。

 

 

 

三太郎の場面が終わり、またいつものように源乃助が太郎を転生させにやってくる。

そこで太郎はループを断ち切ろうと源乃助を殺し、このループの全貌がわかります。

 

 

源乃助と歌の「兄妹の恋が生む因果」もなんだか歌舞伎っぽいな〜と思ったり。

出てくる4人の太郎に歌の父親が必死に声をかけるところも、三太郎に言う歌の「ずっと好きな人がいる」も、結ばれてはいけない兄妹のお互いへの想い。という悲しさ。

 

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終演直後に殴り書きしたメモそのままでたいへん恐縮です。

 

源乃助を殺したあとのループは、物語冒頭の「ドラえもん」のくだりになっているので、初めに戻ったのかな?

と思いつつ、源乃助の中の人(役者)が太郎(の中の人)になっていることを、役者=魂のように考えると中身が変わったりしている…?

などとも考えてしまいます。

 

もしかしたら、そのまま初めに戻ったのではなくて、最初に通った展開とは少しずれながら渦を描くように転生は繰り返されるのかもしれないけれど、歌にも太郎にも源乃助にもきっと幸せが来ないことはわかっているのが物語の救いのないところ。

 

そして救いのない物語は意外に大好物であります。

 

古典歌舞伎でも吉野川だとか寺子屋だとか、救いのない物語は色々あるけれど、そんな大時代の抗えない波の話ではなくて、一つの町単位、なんなら一軒の長屋の中だけの世界の、救われないループのお話。

先に載せたループの形よりももう少し大きいかもしれない。そのたった一部を私達は目撃しただけかもしれない。

 

 

 

これだけ「現代劇みたいだ現代劇みたいだ」と言っておきながら、タイトル通り夢みたいだとも思ったんです。

(というかテーマが「転生」っていう時点でだいぶファンタジックですけどね)

 

観る前からなんとなく話題になっていた切り絵のセット、既視感があるなあと思ったら

 

モチモチの木 (創作絵本6)

モチモチの木 (創作絵本6)

 

読んだことはないのですが小学生の頃校長室の前に置いてあって、なんとなくこの独特の雰囲気が怖かった思い出があります。読んでみよう。

 

これだけリアルなお芝居を観せられているのに、背景がすごく抽象的で。太郎が転生するたびに「夢を見た」と話す言葉も相まって、ずっと終わらない夢を見せられているよう。

遠い星の、日本の江戸時代に限りなく近いところの人々の話を見ているような不思議な感覚でした。

 

 

 

冒頭からずっと「鶴松くんのキャラ、ウザ可愛いww」と思っていたのですが、ウザ可愛いがどんどん広がっていき、深くなり、という人物の生々しい人間らしさに変わっていくのを見てゾクゾクしました。

 

一太郎、二太郎、三太郎、どの場面の静もそれぞれ違った女の子でしたが、やっぱり一番人間味がある。

自分の持つ嫌な感情が共鳴してしまうという点で、ドロドロして一番気持ちが悪かった部分ではありますが二太郎と静の繋がりが心に刺さったように感じます。

 

可愛い鶴松くんしか知らなかったのでドキドキした………

 

 

今回は二階席から一応双眼鏡も携行してはいたものの、途中から使わずに観ていましたが、いてうさんと猿弥さんが鶴松くんと同じ年頃の子どもに見えたことに感動……改めてすごさを感じました……

 

 

 

二太郎の場面では、経済面での心配はゼロで父親もすっかり持ち直し、何不自由なく暮らしている中で、太郎だけが。三太郎の場面では、歌と剛太が結婚し、静も子どもを身ごもり、幸せムードの中でやはり太郎だけがまるで違う世界にいるようでとても辛かった。

 

これまた「好きな人といることが必ずしも幸せなのか」と普遍的な疑問を投げかけられたような気がします。

 

 

 

 

 

私は今回おそらく初めて蓬莱さんのお芝居を観たのですが、これは一からの新作歌舞伎ということで。コクーンのように既存の歌舞伎の演出も機会があれば観てみたいなあ、なんて思ったりしました。

その時もやはり、世話物がいいです。(笑)

 

 

こういった新作歌舞伎が上演されるたび、歌舞伎以外の役者が歌舞伎の演目をアレンジして演じるとき、しばしば言われる「歌舞伎とは何か」という問いについては、私は専門に勉強をしたわけでもないし、いわんやその分野で学士を取ったわけでもないので、明確なことはわかりません。

 

が、感覚や価値観がすごく現代的だと感じました。言い換えれば、物語の中を生きる彼らは、現代を生きている私となんだか考え方が似ているなあと思ったわけです。

 

有り得ないことですが、江戸の人々がこのお芝居を観た時にどう思うんだろう?何を感じるんだろう?今現代の我々が古典歌舞伎を観た時に「共感はできないけど理解はできるし感動した」と言うように江戸時代の人たちも感動したりるのだろうか?

と感じずにはいられませんでした。

 

 

 

 

 

元々パスしようと思っていた赤坂大歌舞伎ですが、評判があまりに良く、私好みの演目だと聞いて急遽観劇しましたが、観てよかったです。

すごく面白くて、居心地悪くて、内臓が苦しくて、見応えのあるお芝居でした。大好き。

 

 

 

このお芝居を通して誰でも持っている闇だとか、普遍的なテーマだとか疑問だとか、たくさん心に投げかけられた気がしましたが、一つとして答えは出ていません。。

 

 

ツチカワ

ユースフル義経千本桜

義経千本桜』というお芝居があります。

私の大好きな演目ですがめちゃめちゃ長いお芝居です。

 

 

 

話の始まりは、屋島の戦いで平家が滅亡した後のこと。

義経」千本桜とは言いながら、義経はそれほど出てきません。むしろ義経が出てこない段も結構あります。

 

討ち取られた平知盛平維盛平教経の首は偽物だった。

史実では亡くなったとされているが実は生きていた知盛、維盛、教経をメインに描いたお話です。

 

 

今日は平知盛のお話をしたいと思います。

 

知盛は、二段目の「渡海屋・大物浦の段」の主人公です。

 

落ちのびた知盛は渡海屋の主人銀平として、女房のお柳に身をやつした典侍の局とともに、同じく娘お安に身をやつした安徳帝を守っています。そこへなんと、義経一行が船に乗るためにやってきます。これまでの源氏への恨み、平家の再興をかけて義経一行への奇襲を敢行します。知盛の運命は…!?

 

ってな感じのあらすじなんですが、私はこの演目が大好きです。大好きとは言っても、生で観たことがあるのは染五郎丈の知盛に、猿之助丈の典侍の局という座組のものを2回だけ。

 

tchiiii5296.hatenablog.com

 

映像では吉右衛門丈の知盛に雀右衛門丈の典侍の局の座組を1度観たくらいであります。

 

 

歌舞伎公演ではありませんが、木ノ下歌舞伎という劇団の「渡海屋・大物浦」を観たこともありました。一部現代アレンジを加えながら、ここに至るまでの平家の栄枯盛衰をわかりやすく上演してくれているものです。

 

tchiiii5296.hatenablog.com

 

 

 なかなか大時代の話だし、言葉も多少わかりにくいですが、内容がわかるとすごくドラマチックな演目だと思うんです。

 

今月は、その「渡海屋・大物浦」を2度目の座組で観てきました。

 

 

 昨年6月には源義経を勤められた尾上松也丈が、今月は主人公の平知盛を勤められています。

 

初めの渡海屋での一番好きな場面。

寝ているお安を跨ごうとする武蔵坊弁慶中村歌昇丈。

するとにわかに足が攣ってしまうのです。弁慶はここで何かを感じ取りますが、女房たちに不思議そうな顔をされると「いやあ小さくても女の子だな!」と誤魔化すようにして部屋を出るのですが、完全にフラグですよね。ビンビンです。

全てを察していた義経の指図で弁慶はこんなことをしたのですが、もうここから何か起こるっぽい感じビンビンなのが露骨に好きです。

 

 

銀平女房のお柳が義経一行に「うちの人(銀平)は天気を見る名人なのよ!この間もこんなことがあって云々…」とベラベラ喋り倒す場面があるのですが、ここの場面もとってもキュートで大好きなのです…!

お柳(実は典侍の局)中村壱太郎丈が勤められていますが、先月の傾城反魂香での女房おとくがかなりハマっていたので楽しみにしていました。

やはりお茶目な世話女房っぷりが素敵だったし、超ドライ対応な義経との温度差も最高でした(笑)

 

この源義経ですが、普段は女方を多くされている坂東新悟丈が勤められています。

義経千本桜』でも「川連法眼館の場(四の切)」や、『勧進帳』なんかの義経は、私の中では「儚くて美しい」イメージがあるので、女方さんがされるのもわかるけれど…

新悟丈も立役をされることはありますが、私のイメージでは「ナヨナヨした和事みのある二枚目」だったので、「渡海屋の義経じゃもう少し男らしくないといけないんじゃ…!?」と少しドキドキしたのですが、全くの杞憂。とってもかっこよくて男らしい大将でした。

 もちろん、強くて男らしいだけではない影の部分も必要だと思いますが、そのへんの儚さはデフォルトで備わっているので心配は無用です。

 

 

続いて、渡海屋奥座敷

出で立ちも改めた典侍の局安徳帝。その他官女たちが心配そうに知盛たちの戦況を案じているところです。

 

そこへ、ご注進の相模五郎がやってきます。義太夫に合わせてテンポよく踊りますが、内容は吉報ではありません。平家の劣勢を伝えに来ているのです。後に続く入江丹蔵も斬り合いの末に敵もろとも刀に刺さって入水します。

 

相模五郎と入江丹蔵は、中村種之助丈と尾上右近丈が勤められています。

渡海屋の場面でやいやい言っては銀平にこらしめられ、投げ出され…魚づくしの可笑しくて可愛いコンビは、実は奥にいる義経たちを油断させるための自作自演だったのです。

滑稽で愛らしい2人の壮絶な最期ですが、かっこよくて好きな場面でもあります。下手側の席だったから、よく見えてよかった!

 

このご注進を見るたびに少しずつ局の顔に諦めの色がさしてくるのが心が痛い…

 

 

もう後はない、源氏に滅ぼされるなら自ら海の底の都へ行こう、とこの世へ暇乞いをする幼い帝が泣けます。

帝が、神のいる方角と仏のいる方角に向かい

「今ぞ知る みもすそ川の流れには 波の底にも 都ありとは」

と立派に詠むと、こんな立派な歌を宮中で詠んだならどれだけみんな喜んだろう!と一同が嘆く様子がさらに悲劇的です。

 

いざ飛び込まん、ってときに典侍の局の言う八大竜王、恒河の鱗屑、君の行幸なるぞ、守護し奉れ」に号泣。今まで気にしたこともなかったのに。

それまで帝を優しく見つめていた局が、あろうことか神に向かって強気の言葉。

典侍の局は帝の実母ではないし、知盛の妻でもない。八十一代天皇 安徳帝の乳母であることの誇りと気高さを感じたのでした。

 

結局、局と帝は源氏方に止められ入水はせず。

 

クライマックスの大物浦です。

痛手を負って息も絶え絶えの知盛ですが、義経を目の前にして絶対殺してやると何度も立ち上がります。義経が「安徳帝はしっかりお守りするから安心しろ」と言っても、そんなのは当たり前だ!恩に着せられるいわれはない!とさらに腹を立て、弁慶が首にかけた数珠も引きちぎります。

 

が、帝の「朕を供奉し永々の介抱はそちが情け。今日また我を助けしは義経が情けなれば、仇に思うな、これ知盛」の一言で知盛の義経への、源氏への恨みの連鎖が断ち切れるのです。典侍の局もまた、その言葉を受け入れ、自害します。ここの壱太郎丈の散り際が本当に美しいんだ。それまでも何度も出てきた義太夫「うちまもり」って詞がぴったり。優しい目で帝を見つめてから息絶えます。

 

安徳帝、ほんとに物語に大事なことばかり言うんです……

 

あんなに源氏への報復しか考えられなかった知盛が「昨日の敵は今日の味方」と、自分の命より大事に守ってきた玉体を義経に預けることができたっていうことこそが、知盛が平家の呪いみたいなものから解放されたってことなんじゃないかなあ。と思うとこれは知盛の悲劇でありながら、知盛があるべきところに還れたのかもしれない。少しだけ救いがある気もする。

 

崖をのぼりながら義経と交わす「さらば」には心なしか友情すら感じられました。

父清盛の報いを受ける知盛。実の兄頼朝に追われる義経

きっと一本気で真面目で熱くて実直だったんじゃないかな、知盛。出会う時代が違ったら、違う出会い方をしていたら、もしかしたら義経と知盛は強い仲間になっていたかもしれない、と「さらば」の一言から感じたのです。

 

 

さてこの花形歌舞伎の筋書、歌舞伎初心者が来ることも想定してか人物相関図なるものがついていますね。私は登場人物が多いとすぐキャパオーバーになるのでありがたい限り。

 

ここで、言われて気づいたのですが、知盛と安徳帝叔父と姪の関係になるのでしょうか。血縁がある…?

ずっと「ただの主従関係」だと思っていたので、随分今回の知盛は未練があるなあと思ってたんですが、そうだとしたらなんだか少しわかる気もしますね。

 

 

私の大好きな義経千本桜  渡海屋・大物浦』のお話をしましたが、これに限らず、若手の公演のしんどいところって、役の年齢と実年齢が近いところにあると思うんですよね。

 

以前は中堅の花形世代のを観ました。今月観た座組より一周りは上の世代です。来月は人間国宝レベルの座組を観る予定です。

 

もちろん経験値も違えば安定感も変わってきますが、同じような年齢の役を同じ年頃の役者が演じることのリアリティーってなんとも言えなくて好きです。

 

平知盛は34歳で亡くなったと伝えられています。知盛を勤められたのは32歳の尾上松也丈。

源義経も30歳に亡くなっているので、きっと20代の頃でしょう。坂東新悟丈は26歳です。

 

典侍の局が8歳、9歳の安徳帝の乳母をしているということは、自身にも同じ年頃の子どもがいたのでは…?想像ですが、今より適齢期が早いことを考えると、同じく26歳の中村壱太郎丈と同年代と考えてもいいのではないでしょうか。

 

今より寿命が短いとはいえ、まだ先のある若い命がぶつかり合う大物浦がまるで身近にあるような気持ちになるお芝居でした。

 

 

大好きな義経千本桜』の一部について、先日観劇した大阪松竹座のお話をしましたが、長い長い狂言です。

 

「頼朝を討て」との院宣が隠された鼓をめぐるお話や、他に落ちのびた平維盛や平教経のお話もあります。

 

それこそ役者さんやそれぞれのお家によって、演出に特色があったりする場もあってとっても面白いですし、何よりストーリーがとってもドラマチックなので機会があればぜひご覧ください。

 

 

 

ツチカワ